初めて会った日の事
彼女とはスマホのアプリで知り合いました。
当時の・・・といってもほんの3ヶ月前なのですが、私はやさぐれていて、レズはブスとバカしかいない、というのが口癖でした。
それは「彼女いない歴=年齢 」による僻みと事実が半々で、正確にはレズはノンケと比べて、有意に清潔感が無いまたはお馬鹿さんの割合が高いといったところなのだと思います。
何回か彼女にも言われたのですが、レズに絶望してます何も期待してません!って言いながらレズと出会うためのアプリにせっせと登録してしまうのって矛盾していますね。悲しき性です。
ちなみにそのアプリって遊び友達(あわよくば恋人)募集とか、オフ会参加者(お友達ができたらラッキー)募集とか、会った事は無いけど日記を読んだり読まれたりしているうちに何となく親近感が湧いてくる、という類のものではなくて、恋人募集専用(彼女/氏が居る人は登録不可、彼女が出来たら退会せよ)だったらしいのです。
正直、他のアプリが不具合でインストールし直そうとした時に見つけて登録しただけであんまりよく知りませんでした。愚かです。
しかも私の良くない所が立場をわきまえずお高くとまるスタンスなところなのですが、そんなアプリに登録してもなお彼女募集なんてがつがつした事恥ずかしくて言えないな〜(´ ・∀・ )と思っていました。
何人かとメッセージのやり取りをしては途絶え、挙げ句の果てに謎の恋愛相談を受けるという感じで、やっぱり場所を変えてもSNSなんてこんなもんですよね独身貴族万歳〜(涙目)みたいな日々を送っていました。
初めてレズの人とメールのやり取りをした時、相手がどんな人だったかは忘れてしまったけど、すごくわくわくしたのは覚えています。
今となっては途絶えないよう適度に話題性のある文面を、とか相手の意図を汲んでとか考えだすようになって返信にプレッシャーを感じるようになり、いつしか相手からのメールが届くのすら不快になってしまったのですが。。
レズに向いてない・・・というか、よくこんなんなのにネットで彼女できたなぁと思います。
さて、そんな私にさきと名乗る人からメッセージが届きました。
趣味がかぶっているとかそんな内容だったと思いますが、そもそも何も期待していなかったので、アイコンが顔写真ではなくても特にがっかりもせず、プロフも普通の人っぽいなぁという事しか思いませんでした。レズ界に於いて普通である事って何事にも代えがたい価値があると思います。
メッセージでのやり取りが続いたのですが、しばらくするとメールめんどくさい病が発動してしまい少し返信がめんどくさく感じたり、直にこの人とも途絶えてしまうんだろうなぁと予感していました。
キャロルという映画(離婚調停中の金持ち女性が年下の若い女の子と駆け落ちアメリカ大陸横断横断ドライブをするという1950年代初頭のアメリカを舞台にしたお話)が気になるという話になったのですがあまりに何度もその話をされたように感じたので
え?誘えって事???
と数時間逡巡して、全く乗り気じゃないにゃん。。と思いながら誘ってしまいました。
ちなみに後から聞いた話ではさきさんも全然乗り気じゃなかったらしい。辛い。
当日も重い足を引きずって待ち合わせ場所に。気乗りしないと言いながら約束の時間の20分くらい前に到着してどんなレズにもネカマにもビビらないように心の準備をしていました。
レズの知らない人と待ち合わせをするのも慣れたものなので全くドキドキもしません。本当に男が来ても何が来ても良いと捨て鉢な気持ちでした。
が、待ち合わせ場所にやってきたのはなんか普通のOLっぽい人でした。
レズ人生においてこんなことは2回目です。1対1では初めてで、衝撃でした。
映画は曲が良かったです。あと後半1時間くらいずっとトイレに行きたかったです。
映画の後はさきさんおすすめのお店で食事をしました。
食べ方が可愛いなぁとかお酒好きなんだなぁと思いながら眺めていたら、モテそうって言われて、如何に根拠を挙げてモテないということを説明しても認めてもらえず大混乱でした。
別れた後はさきさんは可愛くて普通っぽい人だったからそんなに仲良くしてもらえる気がしないなぁと思いつつ、キャロルの余韻に浸りながら帰宅しました。
初対面の感想はそんな感じです。